離婚公正証書

面会交流とは。離婚後の親子関係を考える上で知っておくべきこと

面会交流とは

面会交流とは、親権を持たない親と子の交流(面会、電話、手紙等)の総称です。
また、面会交流権は、未成年の子の人格の円満な発達に必要不可欠な両親の愛育の享受を求める子の権利としての側面も有するとされています。
親権(監護権)を持たない親は、親権者(監護者)へ面会交流を請求することができます。

面会交流の根拠となる法律

面会交流については、民法に規定されています。
■面会交流(民法第766条)

面会交流の回数

面会交流の回数は、毎月1回程度が多いとされていますが、未成年の子が中学生以上のときには、子の意思を尊重し、特段回数が定めないことが多いです。

面会交流の方法

基本的には、直接面会し、交流を図るのが一般的な方法なのですが、電話、SNS、メール、手紙等による間接的なコミュニケーションを行う方法もあります。

面会交流の制限

未成年の子の福祉、情緒安定に悪影響を及ぼす虞のあるときには、面会交流を制限されることがあります。
子自身が面会を嫌がることもありますが、その状況は千差万別です。

離婚公正証書における面会交流の条項例

簡易的な条項
第○条(面会交流)
乙は、甲に対し、丙と面会交流することを認め、その日時、場所及び方法等は、丙の意思を最大限尊重し、その福祉、情緒安定に配慮しながら甲乙協議の上、定めるものとする。

具体的な内容を付した条項
第○条(面会交流)
1.乙は、甲に対し、毎月2回程度、丙と面会交流することを認める。
2.乙は、甲に対し、甲が丙の学校行事(授業参観・運動会・発表会等)に参加することを認める。
3.年末年始、5月の連休(ゴールデンウイーク)、夏季休業の期間は、長期の宿泊を伴う面会交流を行えるように努める。
4.面会交流を実施する曜日は、原則土曜日又は日曜日とする。
5.面会交流の場所及び方法は、丙の意思を最大限尊重し、その福祉、情緒安定に配慮しながら甲乙協議の上、定める。
6.丙の体調不良、その他止むを得ない事由により面会交流を行えない場合は、原則1ヶ月以内に代替日を設ける。

行政書士から一言
未成年の子が中学生辺りになりますと、定期的に面会交流を実施するより、子の意思を尊重し、柔軟に対応する必要が出てくるため、離婚公正証書の条項よりも実際のコミュニケーションが大切になります。

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